科学研究費補助金
サイバーフィジカルシステムにおけるロバスト大規模インセンティブ設計論の新展開
研究期間 | 研究分野 | 研究種目 | 研究機関 | 配分額(直接経費) |
2021年度〜2023年度 | 社会システム工学関連 | 基盤研究(C) | 広島大学 | 3,100千円 |
本研究では,サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に連携可能にするサイバーフィジカルシステム(CPS)におけるロバスト(頑強)大規模インセンティブ設計論について議論します.具体的には,まず,インセンティブの存在性を判別できる「インセンティブ可能性」の概念を創成します.次に,部分観測値や時間遅れ等の不確定情報にロバストな大規模インセンティブ設計問題が,NP困難である非線形行列不等式(Nonlinear Matrix Inequality: NMI)による最適化問題に帰着されることを示します.最後に,再生可能エネルギーに関する電力需給安定化問題を取り上げ,設計された大規模インセンティブ誘導戦略の可用性と高速数値計算アルゴリズムの有用性を実証し,実際の大規模社会システムへの適用可能性に導きます.
非負システムにおける誘因シュタッケルベルグ戦略の新展開
研究期間 | 研究分野 | 研究種目 | 研究機関 | 配分額(直接経費) |
2017年度〜2019年度 | 数理情報学 | 基盤研究(C) | 広島大学 | 3,400千円 |
本研究では,資源量,エネルギー量や個体数のように非負の値しか取らない自然システム(非負システムとよぶ)に対して,非協力誘因階層戦略である誘因シュタッケルベルグ戦略獲得を目的としています.さらに,戦略を求めるための数値計算アルゴリズムの開発を行います.具体的には,まず,非負システムを対象として,誘因シュタッケルベルグ戦略が存在するための必要十分条件ならびに戦略構築のための非線形偏微分方程式の獲得を目指します.次に,広範囲な空間領域,年単位での長時間領域のシミュレーションを可能にする数値計算アルゴリズムを確立します.最終的に,確率系非負システムに対しても,誘因シュタッケルベルグ戦略が構築できることを,理論的に提示し,現実問題への適用可能性へ導くことを目標としています.
動的制度設計における理論基盤の創出
研究期間 | 研究分野 | 研究種目 | 研究機関 | 配分額(直接経費) |
2014年度〜2016年度 | 数理情報学 | 基盤研究(C) | 広島大学 | 3,200千円 |
本研究では,リアルタイムに電力需給均衡を実現する新たな制度設計(メカニズムデザイン)のための理論的基盤を確立することを目的としています.
具体的には,まず,時間や天候の変化による再生可能エネルギーの発電出力変動特性を動的に把握する数理・統計モデルを構築します.
続いて,メカニズムデザイン理論(オークション理論やマッチング理論)を基盤とした,需要と供給の両方に存在する不確定な状況
における需給調整問題の時系列を取り込んだ動的均衡を達成するアルゴリズムを獲得することを目指します.
これにより,電力需給均衡をリアルタイムで更新し,エネルギーシステムのロバスト(頑強)な安定運用を確保することを目標としています.
大規模確率場における戦略獲得アルゴリズムの開発と特徴抽出
研究期間 | 研究分野 | 研究種目 | 研究機関 | 配分額(直接経費) |
2011年度〜2013年度 | 情報学基礎 | 基盤研究(C) | 広島大学 | 2,900千円 |
本研究では, マルコフ過程に支配される大規模確率システムに対して, 動的ゲーム問題に対する確率戦略を獲得するための高速計算アルゴリズムの開発と,
得られた戦略集合の特徴解析を目的としています. 具体的には, 線形行列不等式を基盤とする数値最適化によって, 高速・高精度な戦略集合の獲得を目指します.
さらに, 得られた戦略集合がナッシュ均衡とパレート最適の両方を満足する混合戦略であることを証明します.
最後に, 数値シミュレーション及びテストベッドによる実機検証に基づき, 信頼性・有用性の評価・検討を行います.
雑音を伴う大規模システムに対する確率ナッシュ均衡論の構築と実装
研究期間 | 研究分野 | 研究種目 | 研究機関 | 配分額(直接経費) |
2008年度〜2010年度 | 情報学基礎 | 基盤研究(C) | 広島大学 | 2,800千円 |
不確定大規模システムに対する分散ナッシュ均衡戦略アルゴリズムの開発と評価
研究期間 | 研究分野 | 研究種目 | 研究機関 | 配分額(直接経費) |
2006年度〜2007年度 | 情報学基礎 | 若手研究(B) | 広島大学 | 2,700千円 |
大規模非線形行列方程式を解くためのアルゴリズム実用化に関する研究
研究期間 | 研究分野 | 研究種目 | 研究機関 | 配分額(直接経費) |
2003年度〜2004年度 | 情報学基礎 | 若手研究(B) | 広島大学 | 2,500千円 |
財団
大規模確率動的ゲーム理論に基づくマルチエリア電力システムの省エネルギー制御系設計
平成22年度中部電気利用基礎研究振興財団究助成(1,400千円)
ナッシュ均衡戦略を基盤とする多機電力システムの確率分散最適制御系設計
平成20年度財団法人 中国電力技術研究財団試験研究助成(1,400千円)
不確定性ナッシュ均衡戦略を実現するための高性能アルゴリズムの開発と実用化
平成19年度日本学術振興会特定国派遣研究者 (情報学基礎)(4,300千円)
ナッシュ均衡戦略を基盤とする多機電力システムの制御系設計
平成17年度中部電力基礎技術研究所研究助成(1,650千円)
ヒューマンエラーを補償するロバスト・インテリジェント制御
スズキ財団 平成17年度科学技術研究助成(1,000千円)
ナッシュゲーム理論に基づく多機電力システムの準最適分散制御系の設計
平成16年度財団法人 中国電力技術研究財団試験研究助成(1,220千円)